コーヒーについては、健康的である考える人もいれば、中毒性があり有害だと主張する人もいて、意見が大きく分かれるところです。
しかし、コーヒーと健康に関する研究のほとんどは、コーヒーが有益であることを示すものです。
例えば、コーヒーは脳機能、2型糖尿病、肝臓疾患、アルツハイマーのリスク軽減につながるとされています。
- The impact of caffeine on mood, cognitive function, performance and hydration: a review of benefits and risks
- J Alzheimers Dis. 2010;20 Suppl 1:S167-74. doi: 10.3233
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- Arch Intern Med. 2009 Dec 14;169(22):2053-63. doi: 10.1001
- Ann Epidemiol. 2002 Apr;12(3):202-5. doi: 10.1016
コーヒーのポジティブな効果の多くは、強力な抗酸化物質の印象的な含有量によるものです。
実際に研究によると、コーヒーは人間の食生活の中で最大の抗酸化物質の供給源の1つです。
この記事では、コーヒーの素晴らしい抗酸化物質についてを研究論文をもとに説明します。
コーヒーに含まれる強力な抗酸化物質
わたしたちの体は、タンパク質やDNAなどの重要な分子を損傷するフリーラジカルから常に攻撃を受けています。
抗酸化物質はフリーラジカルを効果的に無効化し、老化や、がんを含む酸化ストレスが原因の多くの病気から身を守ります。
コーヒーには、ヒドロキシケイ皮酸やポリフェノールなど、いくつかの強力な抗酸化物質が特に豊富に含まれています 。
ヒドロキシケイ皮酸は、フリーラジカルを中和し、酸化ストレスを防ぐのに非常に効果的です。
さらに、コーヒーに含まれるポリフェノールは、心臓病、癌、2型糖尿病など、多くの疾患を予防する可能性があります。
まとめ
コーヒーには、ポリフェノールやヒドロキシケイ皮酸などの抗酸化物質が豊富に含まれており、健康増進や様々な病気のリスク低減に役立つと考えられています。
- Am J Clin Nutr. 2004 May;79(5):727-47. doi: 10.1093
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抗酸化物質の最大の供給源
多くの人は1日に約1〜2グラムの抗酸化物質を摂取していますが、これは主にコーヒーや紅茶、お茶などの飲料からです。
ある研究では、研究者はさまざまな食品の抗酸化物質含有量を1食分ごとに調べました。
コーヒーは、数種類のベリー類に次いで11位にランクされています。
- Eur J Clin Nutr. 2010 Nov;64 Suppl 3:S112-20. doi: 10.1038
しかし、多くの人がベリーをあまり食べず、コーヒーを1日に何杯も飲むので、コーヒーが提供する抗酸化物質の総量は、ベリーの方が1杯あたりの含有量が多いとしても、ベリーの供給量をはるかに上回っています。
ノルウェーとフィンランドの研究では、コーヒーが最も大きな抗酸化物質供給源であることが示され、人々の総抗酸化物質摂取量の約64%を提供してしていると示唆しています。
これらの研究では、コーヒーの平均摂取量は1日450〜600ml、2〜4杯でした。
さらに、スペイン、日本、ポーランド、フランスの研究では、コーヒーは食事から摂取できる抗酸化物質の中で最大量食品であると結論付けています。
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- Nutrition. 2014 Nov-Dec;30(11-12):1398-403. doi: 10.1016
まとめ
人は食品よりも飲料から多くの抗酸化物質を摂取する傾向にあり、世界中の研究により、コーヒーが食事から摂取できる最大の抗酸化物質供給源であることが実証されています。
コーヒーによる病気のリスク軽減
コーヒーは、多くの疾患のリスク低減と関連しています。
例えば、コーヒーを飲む人は、2型糖尿病のリスクが23~50%低いことが分かっています。毎日1杯ずつ飲むと、リスクが7%減少すると言われています。
- Diabetologia. 2009 Dec;52(12):2561-9. doi: 10.1007
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また、コーヒーを飲む人は肝硬変のリスクがかなり低いことから、コーヒーは肝臓にも有益な様です。
- Ann Epidemiol. 2002 Apr;12(3):202-5. doi: 10.1016
- Arch Intern Med. 2006 Jun 12;166(11):1190-5. doi: 10.1001
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さらに、肝臓がんや大腸がんのリスクを下げる可能性があり、いくつかの研究では、心臓病や脳卒中のリスクの減少が観察されています。
- J Alzheimers Dis. 2010;20 Suppl 1:S187-204. doi: 10.3233
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コーヒーを定期的に飲むことで、アルツハイマー病やパーキンソン病のリスクが32~65%減少する可能性があります。
- Mov Disord. 2007 Nov 15;22(15):2242-8. doi: 10.1002
- J Alzheimers Dis. 2010;20 Suppl 1:S187-204. doi: 10.3233
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- Ann Neurol. 2001 Jul;50(1):56-63. doi: 10.1002
コーヒーが精神的な健康の他の側面にも役立つかもしれないことを示す研究もあります。コーヒーを飲む女性は、うつ病になったり、自殺で死亡したりする可能性が低いのです。
- Arch Intern Med. 2011 Sep 26;171(17):1571-8. doi: 10.1001
- Arch Intern Med. 1996 Mar 11;156(5):521-5.
特に、コーヒーを飲むと寿命が延び、早死にするリスクが20~30%低くなることが分かっています。
- Ann Intern Med. 2008 Jun 17;148(12):904-14. doi: 10.7326
- Diabetologia. 2006 Nov;49(11):2618-26. doi: 10.1007
しかし、これらの研究のほとんどは観察研究であることご留意ください。コーヒーが病気のリスクを低減させたということを証明することはできませんが、コーヒーを飲む人はこれらの病気にかかる可能性が低いことが示唆されています。
まとめ
コーヒーを飲むことは、2型糖尿病、肝臓、心臓、神経系疾患のリスク低減を含む、多くの健康上の利点と関連しています。また、精神的な健康にも効果があり、長生きできるかもしれません。
結論
食事から摂取できる抗酸化物質には多くの種類があり、コーヒーはそのうちのいくつかを摂取できる優れた食品です。
コーヒーは抗酸化物質の摂取源として最も優れていますが、それだけで満足しないでください。
最適な健康のためには、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、植物性化合物をさまざまな食品から摂取することが最善です。
インスタントコーヒーでは、これら効果が得られるのか?については、こちらの記事をご参照ください。
カフェインには脱水作用があるため、コーヒーを飲むことは水分補給になるのか、脱水症状になるのか気になるところです。コーヒーの利尿作用については、こちらの記事をご参照ください。
また、これら研究はブラックコーヒーについて行われています。カフェラテやマキアートなどの砂糖が多く含まれるコーヒーについては、逆に糖尿病などのリスクがあります。
砂糖の弊害については、こちらの記事をご参照ください。
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