今回ご紹介する銀魂エピソードは、伝説のパロディ回として名高い「アイドルだってほぼお前らと同じことやってんだよ」。
スポンジのごとくなんでもパロる銀魂ですが、このエピソードのアニメ版はとくに銀魂の悪ふざけがよく表れています。
エピソードに出てくる元ネタを徹底解説していきます。原作との違いも紹介。
漫画では第3巻 第19訓「アイドルだってほぼお前らと同じことやってんだよ」
アニメでは第30話「アイドルだってほぼお前らと同じことやってんだよ」
銀魂30話を観る 1か月の無料期間あり!
あらすじ
新人アイドルの寺門通とアイドルグループ『反侍(はんさむ)』リーダーのGOEMONの熱愛発覚。このニュースは新八たち親衛隊を失意のどん底へ叩き込んだ。その様子を冷ややかな目で見ていた銀時もお天気お姉さんの結野アナが結婚していたことが判り茫然。そして二人をせせら笑う神楽。そんな万事屋にお通が訪れて…。
アマゾンプライムビデオ
ピン子と春恵|銀魂パロディ
テレビを観ている銀さんと、定春をあやす神楽ちゃんの会話。
銀時「ピン子と春恵の対決はどうなった?」
神楽「ピン子と春恵、いよいよ決着かと思われたその時、地球に恐怖の宇宙帝王襲来。ピン子と春恵が協力して帝王を倒して終わりヨ。」
銀魂アニメ第30話より
こちらの元ネタは『渡る世間は鬼ばかり』です。『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり』はTBS系ので放送されていた日本のテレビドラマシリーズ。橋田壽賀子さんが脚本を手掛けています。
岡倉大吉・節子夫婦と5人の娘たちと家族の暮らしを描くホームドラマです。1990年から始まり、1年をワンクールとして第10シリーズまで続いた長寿ドラマです。
ピン子
ピン子は女優『泉ピン子』さんがモデルです。渡る世間は鬼ばかりで泉ピン子さんは、大吉の娘(次女)の五月を演じています。
銀魂の「ピン子」といえば、ラブチョリスの攻略キャラ「白水ピン子」ちゃんも思い浮かびますね。主人を亡くした未亡人タイプのキャラクターです。
春恵
春恵は女優『赤木春恵』さんがモデルです。渡る世間は鬼ばかりで赤木春恵さんは五月(泉ピン子)の嫁ぎ先の姑である小島ミキを演じています。
嫁姑問題
銀さんが「ピン子と春恵の対決はどうなった?」と気にしていますが、お二人が演じている五月とミキの仲は険悪です。いわゆる嫁姑問題が常にある状況です。互いの意見が合わないというものではなく、ミキが五月をいびり倒してます。五月をいじめるのはミキだけではなく、小姑からも理不尽な仕打ちを受ける五月。そして五月の旦那 勇(角野卓造)はそれを見て見ぬふり。渡る世間は鬼ばかりとはこういうことです。
ちなみに、姑と小姑にいじめられて散々苦労してきた五月ですが、自分が姑の立場になると嫁をいびっています。五月からすれば事情があってのことと取れる描写もあるのですが、やはり五月は意地悪だな、酷いなと感じてしまいます。
嫁姑問題エンドレスとは、「渡る世間は鬼ばかり」は鬼脚本です。
神楽ちゃんが言っていたように「ピン子と春恵が協力して帝王を倒して終わりヨ。」でしたらみんなハッピーでいいですね。
耳がデカイ銀時|銀魂パロディ
お通ちゃんを狙う犯人を突き止めようと、出かけようとする万事屋一行。
銀時「事件は事務所で起こっているんじゃない!」
銀魂アニメ第30話より
新八「ってなんですか その格好は?耳デカっ 鼻の穴デカっ!」
銀時「都知事と同じ名前の石原です。」
新八「分かりづらいよ。で、神楽ちゃんは何?」
神楽「容疑者のギバちゃんアル」
銀時「っつうことはお前は交渉人だなぁ」
新八「おれはサンタマリアじゃねぇ!」
こちらの元ネタは、日本の平成 刑事ドラマの最高傑作とも言われている『踊る大捜査線』です。
脱サラして刑事になった青島俊作(織田裕二)を主人公とし、警視庁湾岸署へ配属され青島がその管轄内で起こる事件を解決していくストーリーです。踊る大捜査線は個性的な人物ばかりが登場し、笑える要素も多く飽きずに楽しめるドラマです。フジテレビ系列のドラマからはじまり、スピンオフ作品も含めると劇場版は6作品公開されている人気コンテンツです。
銀時は「青島 俊作」を模している
この銀さんの姿は、踊る大捜査線の主人公青島俊作の姿を銀さんはオマージュしています。緑のコートを着て大きな耳に鼻の穴、後半は失礼な気がしますが、この特徴的な青島俊作そのものです。
「都知事と同じ名前の石原です。」
踊る大捜査線ドラマにて青島は「都知事と同じ名前の青島です」と自己紹介します。これはドラマ放送当時、東京都知事が青島幸男氏だったことから、印象に残るようこのような自己紹介セリフがつくられました。銀魂のこのエピソードは2006年放送で、このときの都知事は石原慎太郎氏でした。この時代のズレを修正させた結果、銀さんは「都知事と同じ名前の石原です」と言ったのでした。
余談ですが、銀魂では別エピソードで都知事イジりのシーンがあります。この内容について詳細は、また別記事にまとめます。
「事件は事務所で起こっているんじゃない!」
「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」このセリフは、大ヒットした映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間」での青島俊作の名セリフです。映画公開年の流行語大賞にも選ばれましたので、映画を見たことなくてもご存じのかた多いと思います。
意思決定機関である上の者たちが、責任だの評価だので、もたついている状況にしびれを切らし、不満を爆発させたこの場面。最近ですと、コロナで大変なときに国に対してこのセリフを思った管理人でしたが、みなさんはいかがでしたでしょうか。
アベノマスク 一度も使わず メディスンボックス
話を戻しまして、銀さんの「事件は事務所で起こっているんじゃない!」は、この青島のセリフのオマージュです。
神楽は「室井 慎次]を模している
踊る大捜査線の登場人物である室井慎次。いわゆるキャリア組であり、警察庁の官僚役職に就いています。立場の違いから青島と衝突する事も多かったのですが、湾岸署との交流の中で、所轄の刑事が活動しやすい組織作りと警察の改革をしようと躍進する重要人物です。
かわいい神楽ちゃんがペンでメイクしたとて、室井さんに似せるのは無理があったように思います(個人の感想です。ごめんね神楽ちゃん)。特徴をとらえているのは額の皺くらいでしょうか。神楽ちゃんの「容疑者のギバちゃんアル」というセリフは、スピンオフ作品『容疑者 室井慎次』という映画からです。そこに室井慎次を演じていた柳葉敏郎さんの愛称が『ギバちゃん』ということが合わさり、「容疑者のギバちゃんアル」となりました。
新八は「交渉人 サンタマリア」
銀さんに交渉人認定を受けた新八くん。これは踊る大捜査線の重要人物である真下正義からきています。真下はテレビシリーズでは警部補でしたが、昇進して交渉課課長となり交渉人として犯人の説得や特定をします。
その様子を描いた作品が『交渉人 真下正義』です。真下正義を演じているのはユースケサンタマリアさん。「交渉人」や「サンタマリアじゃねぇ!」はこれらを元ネタとしたやりとりです。
バトルロイヤルホスト|銀魂パロディ
お通ちゃんとGOEMONAの逢瀬に付きそう万事屋。その場所は「バトルロイヤルホスト」というファミレスのようなお店でした。
そんな芸能人同士の密会なのだからこんな庶民的なところではなく、もう少し良い店に行けばいいのにと余計なお世話住人の管理人は思ったのですが、「こんなところに有名人が来るわけない」という心理をついた姿くらまし術なのか、お通ちゃんが万事屋が監視しやすいようにこの店を選んだのかと考察します。
バトルロイヤルホストは、ホストがバトルロイヤルゲームでもするような名称ですが、全国チェーンファミレスとして有名な『ロイヤルホスト』がモデルであると思われます。
ちなみに「バトルロイヤル」とは、3名以上の複数人が同時に戦い、自分以外はすべて敵という状況の中で、失格にならずに最後まで生き残った者を勝者と認める形式の試合やゲームをさします。よくプロレス試合で行われています。『バトルロワイヤル』という映画は、バトルロイヤル形式のストーリーで有名ですね
。
グラサンにスーツに銃所持の、銀時と神楽
神楽「どうするアル タカ」
銀魂アニメ第30話より
銀時「そうだなぁ ユウジ。とりあえず リュウジンカイのヒムロとサメジマをあたろう 叩けばなにかホコリが出るかもしれねぇ」
神楽「OK」
銀時「あぶないっ」
新八「ヒムロって誰?サメジマって誰?」
「あぶない刑事」を模している、銀時と神楽
この元ネタは昭和の刑事ドラマ『あぶない刑事(デカ)』です。
『あぶない刑事』は再開発を間近に控えた横浜を舞台に、神奈川県警港警察署捜査課の刑事コンビ、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)とユージこと大下勇次(柴田恭兵)の破天荒な活躍を描いた刑事ドラマです。ドンパチした銃撃戦が、このドラマの見所のひとつです。
あぶない刑事をみる
情報求む!「リュウジンカイ」の流れ|銀魂パロディ
さらに銀さん会話の先で出てくる「リュウジンカイ」「ヒムロ」「サメジマ」。これらについて元ネタを探すことができませんでした。悪そうなそれっぽいワードを繋ぎあわせてセリフを作った可能性があります。そうではなく元ネタがあるよ、とご存じの方おられましたらコメントくださいませ。
夕焼けの風景は「太陽にほえろ」|銀魂パロディ
お通ちゃんをつけ狙ったり、脅迫状を送る犯人を突き止めるべく、動き出す万事屋(きちんと捜査するのは新八だけだが)。
その出だしにて映しだされた夕焼けの太陽のシーンは、昭和の刑事ドラマ「太陽にほえろ!」のオマージュだと思われます。
太陽にほえろ!を元ネタとした銀魂エピソードは他にもあります。詳細はこちらよりご確認ください。
銀魂 煉獄関篇|元ネタ解説や江戸時代の駕篭事情、幻のキャラから名セリフも紹介
今回ご紹介するエピソードは『煉獄関篇』 銀魂初期アニメであり、名作として名高いエピソードです。このエピソードで初登場したアレや、元ネタとなるソレを、あんなところまで解説しています。 漫画では第6巻 第 ...
なにやら張り込みをする新八くん。刑事の張り込み定番アイテムである牛乳とアンパンを持っています。この張り込みと牛乳とアンパンというセットは、「太陽にほえろ!」から広まったと言われているようです(諸説あり)。
5人の怪しい人物たち|銀魂パロディ
調査の結果、5人の犯人候補を新八くんが紹介します。
タモサン/マルチタレント (cv.坂口侯一)
お通ちゃんにヅラであるのとをバラされ恨んでいる。
モデルはマルチタレントである森田一義さん。タモリさん、タモさんという愛称で知られています。オールバックの髪型、サングラスがトレードマークであり、銀魂の『タモサン』と一致しています。原作漫画では『多毛裏一義』として登場します。タモサン登場まとめは、別記事にまとめます。
ちなみにタモリさんは、ヅラはありません!
Bパートにてタモサンは「ストーリーテラーとして(呼ばれた)」と言うシーンがあるのですが、これは『世にも奇妙な物語』というオムニバス形式のスペシャルドラマにて、タモリさんが毎回幕間に物語に関連性する話をすることから来ています。
ちなみに、管理人イチオシの世にも奇妙な物語の話は『雪山』です。有名なのでご存じの方多いと思いますが、まだ見たことない方は是非ご覧ください。怖いです。
ムーさん/広告代理店 プロデューサー
お通ちゃんに言い寄った過去あり。
このキャラは、銀魂アニメ第1話から第112話までを担当したプロデューサーである、武藤大司(むとう ひろし)さんがモデルです。
新八のムーさんの紹介では「相当なグラビア通」とのことですが、これはエピソード中のみの設定なのか、それとも...。
銀魂アニメ第125話「最終章突入!」にて、神楽ちゃんが 「ムーさんなんか別の部署に飛ばされたアル」と切ない現状を暴露していました。
ムーさんは他アニメエピソードでも出ています。初期作品を中心に、ぜひ見直してみてください。
ムーさんを探せ
鍋尾サム/監督・ディレクター
出演女優には必ず手を出す。
こちらのキャラは、放送作家・コメディアン・俳優などマルチに活動しているなべおさみさんをモデルにしています。
男性の平均身長より低いなべおさみさん、銀魂アニメでも低身長で描かれています。
船声英司楼/俳優
サスペンス界の第一人者。
船声英司楼は、俳優 船越英一郎さんをモデルにしています。
船越さんは2時間ドラマへの出演が多く、そのことから「2時間ドラマの帝王」や「サスペンスドラマの帝王」、「ミスター2時間ドラマ」などの異名を持ちます。ちなみに、船越さんはアニメビデオの収集や漫画を趣味と公言しており、ジョジョ好きとして有名です。もしかしたら銀魂も読んでいるかもしれませんね。
船越英一郎さんといえば、おちん〇ん動画の元奥さんのマツイ棒を連想してしまいますが、マツイ棒といえば『超電動マツイボウRX』ですね。
詳細は銀魂アニメ267話をご視聴ください。原作漫画は54巻です
賀木苦毛子/女優
お通とのキャラかぶりで悩む。
賀木苦毛子と書いて「かきくけこ」と呼びます。モデルはおそらく女優の賀来千賀子さんと思われます。
賀来千賀子と書いて「かくちかこ」と呼びます。「男女7人物語」「ずっとあなたが好きだった」など、バブル時代の日本のドラマを盛り上げた役者の一人です。
ちなみに俳優の賀来賢人さんは、賀来千賀子さんの甥にあたります。賀来賢人さんの奥さんは榮倉奈々さん。榮倉さんの銀魂ネタといえば黒の教師。
「この愚か者!」黒の教師が連呼している中、桂さんと将ちゃんがジェンカしたり、エリザベスが黒の教師コスしたりしていました。漫画は47巻、アニメは銀魂゜19話です。ぜひご覧ください。
全ては銀魂で繋がっている
『「謎の影」を忘れるな!』|銀魂パロディ
新八くんが犯人候補を上げた後に、銀さんは「お前は最大の容疑者を忘れている」と言います。
「事件の影には必ず奴がいる。だれもが犯罪の現場で一度は目にしたことがある、コイツを忘れてる!」そう言って取り出した写真は、全身黒タイツを纏っているようにみえる「謎の影」なのでした。
「あの探偵漫画や、その推理漫画で出てくる謎の影」と銀さん説明の際に流れる絵。そこには『金田一少年の事件簿』と『名探偵コナン』に酷似した絵柄でキャラが描かれていました。
金田一少年の事件簿
週刊少年マガジンで1992年から2001年まで連載された人気推理漫画。原作・原案は樹征丸さん・金成陽三郎さん、作画はさとうふみやさんが担当していました。2022年1月より、週刊少年マガジン イブニングにて完全新作漫画『金田一少年の事件簿30th』の連載を開始しています。
名探偵コナン
週刊少年サンデーにて1994年より連載されている人気長寿推理漫画。原作は青山剛昌さんです。
「謎の影」と「眠る侍」と「蝶ネクタイ」
- 真っ黒な全身タイツを着たような「謎の影」
- 万事屋ソファーにいつの間にかいる「眠る侍」
- 銀さんが持つ「蝶ネクタイ」
これらはすべて『名探偵コナン』のオマージュです。名探偵コナンの元ネタ解説、詳細はこちらの記事ご参照ください。
銀魂 名探偵コナンと関係あるエピソードまとめ
今回紹介する銀魂エピソードは、名探偵コナンネタが使われたエピソードのまとめです。 様々な作品ネタが散りばめられてる銀魂ですが、長寿人気作品の名探偵コナンはどの話で、どのように出てくるのか、この記事をみ ...
黒服の銀時|銀魂パロディ
崖で行われているお通ちゃんのロケ撮影を見守る万事屋。そんな中、プロデューサーのムーさんがあられも無い姿で発見されます。そしてAパート終わりからCMへ引き継ぐ際に現れる「んー」「むー」をやたら連発する黒服の銀さん。これは古畑任三郎をモデルとしています。
古畑任三郎を模した銀時
『古畑任三郎』はフジテレビ系列放送の刑事ドラマ。田村正和さんが演じる警部補・古畑任三郎が、その回のゲスト俳優が演じる犯人による犯罪のアリバイやトリックを、巧みな話術と卓越した推理力で崩していき、完璧と思われていた犯行の解明していく内容です。
古畑任三郎は他の推理ドラマとは違い、視聴者には犯人や犯行内容をわからせた上で、古畑がどのように犯人を追い詰めていくかを見ていくという、斬新なエピソード構成となっています。1話完結ですので、サクッと視聴できますし、ユーモアもあるので飽きません。テレビドラマ終了後も、スペシャルドラマとして放送されていました。
古畑任三郎では、ドラマの冒頭や推理パートに入るCM前に、古畑任三郎がその回の犯罪について考察を語ります。何もない黒い背景に、黒いシャツ、黒いジャケットの古畑が、スポットライトに当てられて語るという独特なスタイルです。今回銀さんが模しているのはこの語りであり、しゃべり口調も古畑任三郎の癖を取り入れています。
また、古畑任三郎は銀さんに負けず劣らずのドSでもあります。こいつが犯人であると確信も証拠も握っている古畑ですが、あえて犯人に言い訳できる逃げ道を与えて、じわりじわりと追いつめていきます。犯人の苦しい言い訳を笑いながら論破していく様は、サディストそのものです。
渡る世間は鬼しかいねぇコノヤロー!!|銀魂パロディ
テレビ局にて、なにやら興奮した様子で、銀さんと新八くんのもとに駆け寄る神楽ちゃん。
神楽「ピン子がいたよ!ピン子が渡る世間は鬼しないねぇコノヤロー!の収録に来てるアル!」
銀魂アニメ第30話より
銀時「なにぃ!ピン子ー--!サインくれーーー!」
そして駆け出す銀さんと神楽ちゃん。その行き先のスタジオでは、ドラマの撮影が行われていました。
ピン子「と、父さんがふたり!?」
銀魂アニメ第30話より
春恵「どっちが本物なの!?」
ピン子「どうしてこんなことに..」
春恵「スガコよ!みんなスガコのせいなのよ!」
えなり「そんなこと言ったってしょうがないだろ〜」
こちらの元ネタは前でも解説しました『渡る世間は鬼ばかり』です。
銀時エピソードのスタジオのお店らしきところはお食事処『おかくら』で、岡倉大吉が経営しているお店です。銀魂エピソードにて岡倉大吉のようなキャラが二人、お店の扉を開けてはいってきますがその服には『おかむら』と書かれていました。
この銀魂エピソードが放送された2006年には、岡倉大吉を演じていた俳優 藤岡琢也さんが病気により降板、俳優 宇津井健さんが代役として大吉を演じることになりました。当時渡る世間は鬼ばかりのファンの中でざわついた大きな出来事で、「父さんがふたり!?」という場面はそのことを意識したのかもしれません。
神楽ちゃんや銀さんが興奮していたピン子は女優 泉ピン子さんが演じる五月がモデルです。
「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか〜」と発言している、えなりかずきさん風のキャラは五月の長男小島眞がモデルでしょう。
もう一人の女性は、女優 赤木春恵さん演じる小島ミキがモデルかと思います。
この3人がいるならば、このお店はおかくらではなく『中華料理屋・幸楽』では?と思いますが、そこは目を瞑ってください。
ピン子とえなりかずき風が出る銀魂エピソードといえば、思い出されるのは「ラブチョリス篇」ですね。こちらも素晴らしいエピソードなのでまた何度も視聴、一読ください。
ツインテールジャージメガネの神楽|銀魂パロディ
容疑者を全て集めた銀さんと神楽ちゃん。しかしながら犯人を絞るどころか適当な当てずっぽうをする二人なのですが、その中で神楽ちゃんは「お前のやったことは、全てまるっとお見通しだぁ!」と言いながら、赤いジャージにロングツインテール、メガネ姿という奇抜な格好をしています。これは女優 仲間由紀恵さんをモデルにしています。
トリック
「お前のやったことは、全てまるっとお見通しだぁ!」
このセリフは仲間由紀恵さん主演の『トリック』というテレビドラマから来ています。
トリックは自称天才マジシャン・山田奈緒子(仲間由紀恵)と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎(阿部寛)のコンビが、超常現象や、奇怪な事件に隠されたトリックを解決していくミステリードラマです。テレビドラマだけではなく、新作スペシャルや劇場版も複数公開されている、人気作品です。
犯人を追い詰めるシーンにて山田は「お前のやったことは全てお見通しだ!」と決めセリフを言います。このセリフはエピソード毎にアレンジがあり、ドラマ後期になるにつれ長くなっていきます。
トリックは見放題対象★
ごくせん
神楽ちゃんのジャージなどの格好は、こちらも仲間由紀恵さん主演の『ごくせん』が元ネタです。
任侠集団・大江戸一家で育った熱血高校教師・山口久美子 通称・ヤンクミ(仲間由紀恵)が、不良ぞろいの3年D組の担任になり、活躍する学園ドラマです。テレビドラマ第3シリーズまで続きましたが、全て高視聴率を記録しており、理想の先生ランキング『ヤンクミ』が1位を獲得するという社会現象にもなりました。
ヤンクミは不良生徒からすぐに逃げられるように、スーツではなくジャージを着たほうが良いという教頭の助言を素直に受け、学校では常に赤いジャージを着ています。ひっつめツインテールに銀縁眼鏡という出で立ちも含め、神楽ちゃんの格好そのものです。
ごくせんをみる
「10チャンと4チャンが混ざってるぞぉ」
ダブル仲間由紀恵さんが憑依した神楽ちゃんをみて銀さんは「10チャンと4チャンが混ざってるぞぉ」とヒソヒソしますが、これはトリックがテレビ朝日系放送(10チャン)、ごくせんが日本テレビ系放送(4チャン)だったためです。
どちらの作品も仲間由紀恵さんの魅力が詰まっていますし、ドラマ内容もとても面白いので、これら作品も楽しみましょう。
逃げる「謎の影」の行く先に..|銀魂パロディ
お通ちゃんの楽屋に忍び込んでいた謎の影。それを追う万事屋。追いかけっこをするのがテレビ局内ということで、場面の切り替わりにも銀魂アニメの遊びが詰まっています。
いい仕事してますねぇ
画像引用丨銀魂製作委員会
あるスタジオに逃げこむ謎の影。そこには「なんでも鑑定団」の文字が。
元ネタである「開運!なんでも鑑定団」は、様々な人が持っている「お宝」を、専門家が鑑定し、 値段付けを行う番組です。意外なものが高価な鑑定結果を得たり、実は偽物で安価になったり、どう判定されるのかを予想し楽しんだり、骨董についてのうんちくが堪能できるバラエティ番組です。
「いやぁ、いい仕事してますね〜」というセリフが聞こえるのですが、これはなんでも鑑定団の鑑定士として出演している中島誠之助氏の名言です。
TVチャンピオン
謎の影を止めるため、銀さんは木刀を天井から吊り下げられていた看板を落とします。その看板には『TVチャンピオン』と表記されています。
元ネタである『TVチャンピオン』は、1992年から2006年まで放送されていた競技型バラエティ番組です。「鉄道王選手権」「和菓子職人選手権」「ホームセンター王選手権」などの様に毎回競技テーマがあり、その分野の「チャンピオン」を一名決めます。
銀魂エピソードの看板には「TVチャンピオン レディス4王 選手権」と記載されていましたが、これと同じタイトルの企画はみつけることができませんでした。アニメスタッフがオリジナルで考えたものかと思います。
どちらの番組も、銀魂と同じテレビ東京の番組です。
銀魂作中には「テレビちゃんぽん」が登場しますが、同番組のパロディです。「寺門通公式ファンクラブ決定戦場のピアニスト」を放送していましたね。
忘れてはいけないGOEMON
今回はパロディばかりの回で、その解説に精を上げていたために放置していました。しかし今回のエピソードの重要人物であるGOEMONを紹介せずに、この記事は終われません。
GOEMONはアイドルグループ『反侍(はんさむ)』のリーダーです。
彼の扱いについては、原作漫画とアニメでは違いますので、それぞれ解説していきます。
原作漫画のGOEMON
原作では、お通ちゃんに脅迫文を送った犯人はGOEMONです。少し遊ぶつもりでお通ちゃんに近づいたのですが、スキャンダルがすっぱ抜かれ、また本気になっているお通ちゃんが面倒くさくなり、別れる口実がほしくてお通ちゃん事務所へ脅迫文を送ったというのが、脅迫文を送った動機です。身勝手な糞野郎ですね。この内容をトイレの個室で電話していたのを新八くんに聞かれ、GOEMONは新八くんに成敗されています。
アニメでのGOEMON
アニメのGOEMONも原作同様、お通ちゃんの心を弄んだ上、彼女を邪険にしている会話をトイレでしていますが、脅迫文を送ったことは名言していません。しかし、GOEMONがクズ野郎なのには変わりないので、ここも新八くんがしっかりと刀を奮っております。
銀魂キャラクター GOEMON声優
GOEMONの担当声優は諏訪部順一さんです。イケボで人気のある声優さんですね。銀魂は声優を無駄遣いするで有名ですが、このエピソードでも良い声の無駄遣い(声豚からしたらご褒美)がありました。
- 黒子のバスケ 青峰大輝役
- 異世界食堂 店主役
- GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 伊丹耀司役
- 呪術廻戦 両面宿儺役 など
今回のお通ちゃんの身に起こった事件の犯人(アニメオリジナル)
お通ちゃんの悩みだった誰かに付け回されている、脅迫文はそれぞれ犯人がいました。
付け回しの犯人
この犯人は謎の影です。お通ちゃんファンの天人。動機はお通ちゃんのサインが欲しかったから。そのために数週間も付け回し、楽屋も荒らしていたなんて、控えめに言ってこの謎の影天人はクズです。
脅迫文犯人
脅迫文を送った犯人はお通ちゃんのお母さん(事務所社長)でした。動機はGOEMONの本性を知っており縁切りさせたかった。しかし頑固なお通ちゃん、話し合ってもいうこと聞かないだろうからと脅迫文という手段にでたとのことです。
この脅迫文犯人がお母さんであることは、新八くんが見事に特定しました。さすが新八くんですね。
ラストシーンの銀時と神楽の三変化|銀魂パロディ
お通ちゃんのお母さんが、脅迫文を送った動機を話しているとき、場面転換で銀さんと神楽ちゃんが3回衣装チェンジしていますので、それぞれご紹介します。
変化その1
こちらの衣装は、銀さんはホームズで、神楽ちゃんはワトソンです。
ホームズ(シャーロック・ホームズ)
イギリスの小説家・アーサー・コナン・ドイルの推理小説『シャーロック・ホームズシリーズの』主人公である、架空の探偵。優れた観察眼と推理力を有し、自らを世界で唯一の「民間諮問探偵」と称しています。
ワトソン(ジョン・H・ワトスン)
アーサー・コナン・ドイルの推理小説『シャーロック・ホームズシリーズ』の登場人物で、軍医を経た後開業医となった。名探偵シャーロック・ホームズの友人であり、伝記作家。ホームズシリーズのほとんどの作品は彼を語り手としており、その物語を綴ったことにもなっています。ロンドンのベイカー街221Bにあるハドスン夫人所有のアパートでホームズと共同生活を送っています。ホームズと対比された形で描かれており、安定した仕事を持っている常識人というイメージがあります。
シャーロキアンな管理人としては、ホームズとワトソンの関係はとても一言では表せません。言わずもがな、名作シャーロック・ホームズシリーズは大変面白いので、未読の方は銀魂繋がりということでぜひ楽しんでください。
変化その2
こちらの衣装は、銀さんは金田一耕助で、神楽ちゃんは金田一一(きんだいち はじめ)です。
金田一 耕助
横溝正史の推理小説に登場する私立探偵。髪はボサボサで服はシワだらけ、爪は伸びていて清潔感のない出で立ちです。考えるときに頭をかく癖があり、そのたびにフケを撒き散らし周囲の人からドン引きされます。
ちなみに金田一耕助は、江戸川乱歩の明智小五郎、高木彬光の神津恭介と並んで日本三大名探偵と称されています。
金田一一
漫画『金田一少年の事件簿』の主人公。金田一耕助の孫であり、IQ180という天才的な頭脳を持つ。事件に遭遇した際は「金田一耕助の孫」というブランド力で警察に協力し、事件を解決に導きます。
私事で恐縮ですが、管理人が好きな金田一少年の事件簿のはなしは悲恋湖伝説殺人事件です。
金田一一と言えば「ジッチャンの名に懸けて」という名言が有名ですが、この銀魂エピソードでは隣にジッチャン(銀時)がいますので、孫(神楽)とジッチャン(銀時)とで仲良く事件解決してほしいですね。
変化その3
こちらの衣装は、銀さんは陰陽師のような衣装で、神楽ちゃんは拝み屋さんのような衣装を着ています。こちら元ネタ特定に至りませんでした。力不足で申し訳ございませんが、情報提供いただけますと幸いです。
まとめ
今回のパロディはほぼアニメオリジナルのもでした。膨大なパロディで、アニメスタッフの本気度が伝わってきました。今回の紹介で、銀魂と関わりがあった作品を見てみようという、新たな趣味の開拓になりましたら幸いです。
今回の銀魂エピソードは、「アイドルだってほぼお前らと同じことやってんだよ」
銀魂30話を観る 1か月の無料期間あり!